眼科
真清クリニック
千葉県千葉市花見川区横戸台14-1

TEL: 043-259-5951

緑内障

緑内障とは

緑内障は、視野が狭くなる病気です。

目の中には房水という水が循環しています。毛様体というところで作られた房水は隅角というところから目の外へ出ていくという流れのシステムをもっています。この房水の量が均等であれば、眼球は一定の硬さを保つことができ、この目の硬さを眼圧と言います。

緑内障は、何らかの原因で房水が目の外へ出て行きにくい状態になると、房水がどんどん目の中に溜まり、眼圧が高くなります。高くなると視神経がその圧で圧迫され、ダメージが加わります。するとだんだんと視野が狭くなってくるのですが、下記の記した病型のうち、開放隅角緑内障と正常隅眼圧緑内障は進行し、末期になるまで視野の異常などは、ほとんど気づきにくく、その結果、失明原因の1位となっています。

40歳以上の約14~15人に1人が緑内障といわれていますので、症状がなくても、40歳を過ぎたら、必ず、眼科での診察をお勧めします。

房水の流れ

緑内障の種類

  1. 開放隅角緑内障
    房水の出口が目詰まりを起こし、眼圧が高くなります。じわじわと眼圧が上昇するので、下記の正常眼圧緑内障と同様に症状がでにくいのです。

  2. 正常眼圧緑内障
    緑内障の7割が、眼圧が正常範囲にも関わらず、視神経が正常な眼圧に耐え切れずに緑内障となる、日本人に多いタイプの緑内障です。


  3. 閉塞隅角緑内障
    隅角が狭くなり、房水の排出が妨げられて眼圧が高くなります。隅角が狭くなると急に眼圧が上昇することがあります。

  4. 発達緑内障(先天性緑内障)
    先天的な隅角の未発達によって、眼圧が高くなります。

  5. 続発緑内障
    眼の病気や薬剤の影響によって、眼圧が高くなります。

緑内障の症状

上記1や2のタイプは、最初は自覚症状が殆どありません。気付かないうちに視野が少しずつ進行し、末期になってからはじめて視野欠損に気づく場合があります。もちろん末期には視力も低下してしまいます。

気が付かない原因は、片目の視野が狭くなっていても、もう片方の目が補うため、視野が狭くなっていることに気が付かないからです。そのため、自覚症状が出たときには、かなり進行していることがあるのです。

急性の緑内障は、3の閉塞隅角のタイプで、急激に眼圧が上昇することがあり、目の痛みや頭痛、吐き気などの激しい症状が突然おこることがあります。急に頭痛や吐き気が起こるのは、眼圧の上昇のせいなのですが、眼科ではなく、脳外科に直行しMRIやCTなどの頭の写真を撮る患者様がいます。写真を撮っている間に失明!などということがないように、もし、このような症状になったら、まず、眼が見にくくないか、赤くなっていないかも確認して、そうであれば、すぐに眼科を受診して下さい。

隅角と房水の流れ

緑内障のタイプ

緑内障の検査

上述したように緑内障は自覚症状が出にくいので、40歳を過ぎたら必ず眼科で下記のような検査を一度は受けるようにしましょう。

①眼圧検査
眼圧の数値を測ります。21mmHg以上は高値です
②眼底検査
視神経の様子を医師が診察したり写真を撮り、ダメージの程度を調べます
③視野検査
片眼ずつ視野の広さや見にくい場所(暗点)の有無を調べます
④OCT眼底三次元解析による視神経乳頭断層検査
網膜の断層画像を撮影してダメージの程度を調べます

緑内障の治療

点眼による薬物療法が主体ですが、状態によりレーザー治療や手術を行うこともございます。

白内障との違いは、白内障の手術は見えるようにする手術です。ですが、緑内障は視神経が眼圧により障害をうける病気ですから、現在の視神経の状態を保つことが最大の目的です。手術をしたからといって、緑内障が直る訳ではないのです。ですから早期発見、早期治療が最良の方法なのです。